VAPE関連の記事やツイートを眺めていると、限定商品に関するコメントを目にすることがあります。


例えば「限定〇個」なんて載っていたりすると、購買意欲を掻き立てられる人は大勢いるのでしょう。その結果、購入出来た、という方は良いと思いますが逆に、購入出来なかった、という方が出てきます。そりゃそうです。限定なんですから。



(;´Д`)「くやしいよう・・」



ここで気持ちを切り替えて



(´∀`*)「まあ、そんなこともあるさ」



となれば別にそれでおしまい。
なのですけど・・その後その限定商品の悪い部分を血眼になって探しまくった末に



ヽ(#`Д´)ノ「あれは品質の悪いものだった!騙されて買わなくて正解だった!」



と声高にSNSに載せたりするわけです。
購入出来た方や、そもそもそうした限定品に興味が無かった方から見ると、どうしてわざわざこんなことを投稿するのだろう?
何故ここまで悪意に満ちた、しかも誰も得しないようなことをするのだろう?
と不思議に思うかもしれません。



(`・д・´)「負け犬の遠吠えみたいで見苦しい」
(  ̄っ ̄)「下品!」



確かにその一言で終わるのかもしれませんが、人間にはそうせずにはいられなくなる心理的な理由があるのです。







認知的不協和という人間の闇



「すっぱい葡萄」の話で有名な心理現象です。


簡単に説明しますと、自分の中にお互い相反する認識があると、その矛盾から生まれるストレスを解消する為に、態度や行動が変化する、という心理です。




例1


K君は自分の好みの女性Aさんをデートに誘ったが断られてしまった。


認識α:女性Aさんは自分の好みの女性
認識β:デートを断られた


もし認識βが「デートに行った」であればαとβは矛盾しません。好きなのにデートに行けない、という事実はK君の中で矛盾(納得がいかないという意味含む)を生みます。
ということでK君は認識αかβのどちらかの内容を変更することで矛盾を解消しようとします。
認識βを変えてデートに行くことは現状かなり難しいと思います。ということでK君は認識αを改めるのです。


認識α改:女性Aさんは一見自分好みの女性だが、よく調べたら内面は男をもて遊ぶクソ女だった


こうすれば2つの認識に矛盾は生じません。



( ・Д・)「危なかったな。デートに行かなくて正解だったんだ」



Aさんが本当にクソである確立はかなり低いでしょうが、K君の中でそう認識されれば彼は安心なのです。そうしなければ矛盾によるストレスで苦しめられるのですから。
ただ、悲しいですが世間的には本当のクソがK君であると思われるでしょう
それをK君に指摘したとしても、再び自らをストレス状態にするようなことはありません。声は届かないのです。




実はこのケース、アイドルや有名人等の熱狂的なファンの心の中の状態を非常に良く表しています。




例えば大好きなアイドルTが居たとして


認識α:Tはファンのことを大切にする素晴らしいアイドル
認識β:Tがファンの悪口を言っていたことが週刊誌に報道された


この場合、ファンは認識αかβのどちらかを改める必要に迫られます。そうしなければ矛盾が生じるからです。多くの場合認識βの方を


認識β改:Tに関する記事の信憑性が低い。以前にもこの週刊誌は捏造スクープが問題視されていた


という風に処理をします。
ただ、あまりに物証や続報が出てきて記事の信頼性が高くなってきた場合には認識αの方を改めることになります。


認識α改:Tはファンを欺いていた。アイドル失格


アンチ誕生の瞬間です。










まとめ




アタクシもお恥ずかしながら、子供の頃に欲しいゲームがあったのにお金が無くて買えず



(゚Д゚≡゚Д゚)「あれはクソゲーだったんだ!ファミ通の点数も低かったし、買ったやつは損したね!」



なんて言っていたこともありました。
今考えると恥ずかしいですが、当時はより大きな心の拠り所がなかったので、ストレスから身を守る為にやむなくやっちまったんでしょう。



『妬みや嫉妬』



といったものが、この認知的不協和と無関係では無いことは想像に難くないです。
ストレスから自分を守る為に行った行為や、陥った心理状態が、世間から見れば酷くみっともないことだったりするのは前述のクズK君の例を見れば明らかです。


こうならない為にも普段の生活で生まれてくるストレスを上手に緩和し、癒してくれるようなものを持っていたいと思います。
認知的不協和により生じるストレス自体を柔らかく受け止められれば、認識αやβを変えることなく心の安定を保てるようになるかもしれません。



人でもいい
場所でもいい
趣味でもいい



いつ何処から生まれてくるか分からない認知的不協和に上手に対処できるように、こうした心の拠り所はいくつ持っていても足りないくらいですよ。