今も決済に紙の書類を使っている会社や団体は山ほどあります。
デジタル化されない理由として最も可能性が高いのが


『ハンコが押せないから』


というのは、さすがに嘘だと言って欲しいです。ですよね?


そんなこんなで今までありとあらゆる書類を自主的・依頼・強制的に作ってきたアタクシですが、まだ二十代の頃の話です。作った書類を社内に回す為、とんでもなく意地の悪い人のハンコを押してもらう必要があり、提出する度にミスとも呼べない訂正指示を繰り返され、夜中まで掛かったことがありました。


その意地悪おじさんは勿論多くの人から嫌われていましたが、まさかアタクシがそのターゲットになるとは。
ただアタクシ、早々に腹をくくり



( ・ω・)「よし、今日はアタクシ終電は諦めた。ただしアイツも帰さぬ!」



という覚悟を決めていたので、書類をつっ返されても顔色一つ変えることなく、黙々と打ち込み、黙々とプリント、そして提出、という感じです。
意地悪おじさんが時計を気にしてもアタクシはペースは変えません。


今考えるとパンクなことをやってましたねw



(  ̄ー ̄)「もういい、後は俺が直しておくから終わりにするぞ」
( ・ω・)「いいえ、すぐに自分が直しますので訂正箇所を教えて下さい。具体的に」
(  ̄ー ̄)「俺がいいって言ってるだろ」
( ・ω・)「ここまでやった仕事を途中で放棄しろと言うんですか?直せば終わるんですから早く指示を下さいよ」



この後は強制的に終了させられ、アタクシは確か数駅分だけタクシーで帰るハメになりました。意地悪おじさんは知りません。


ただ疲れて帰宅したあとシャワーを浴びながら考えたのは‥



( ・ω・)「今回、アタクシは確かに負けなかったかもしれないけど、払った代償が大きすぎる」



ということ。
もし数日後に二度目があれば、ある作戦を試そうということを考えていました。








書類にサクッとハンコを押してもらう方法



実は翌日もう既に意地悪おじさんとの再戦がありました。
以前はあの意地悪おじさんに書類を一発オッケー貰おうと何度も見直した後、完璧に近いものを提出しました。ほとんど直すところなど無かった。


だから今回は少し目を通しただけで『間違ってる』と分かる箇所を敢えて作ったのです。
そして同時にそれを修正した状態の完成版も最初から作っておきます。


※完成版を作って、そのコピーしたファイルをミス版にします。



( ・ω・)「お忙しいところ申し訳ありませんがチェックをお願いします」
(  ̄ー ̄)「またお前か‥‥‥‥‥‥‥ん!?」



当然ミスは発見されました。



(  ̄ー ̄)「ここ、間違ってるぞ」
( ・ω・)「申し訳ありません、すぐ訂正版を作ります」
(  ̄ー ̄)「‥‥なんだ、まだ何かあるのか?」
( ・ω・)「他は大丈夫でしょうか?」
(  ̄ー ̄)「あ?」
( ・ω・)「他に訂正箇所はありますか?」
(  ̄ー ̄)「いや、そこだけだ」
( ・ω・)「わかりました」


その後完成版をプリントして


( ・ω・)「お待たせしました、宜しくお願いします」
(  ̄ー ̄)「ああ」


提出したらそのままハンコが押されました。









何にでも難癖つける人に対しては目立つ標的を用意してあげる



意地悪な人というのは、そもそも何も問題が無くとも、問題を作ってまで相手に嫌がらせするもの。
でも何も無いところから問題を作り出すというのは、なかなか知恵が要るんです。


もし、わかりやすい『標的』があると、そこに目が行ってしまいそれ以上思考が働かなくなるのです。
そうなると、その『標的』を狙うしか選択肢が無くなります。


この作戦。
様々な応用が効き、それ以降アタクシを何かにつけて助けてくれました。







応用編



提案の場では、通したい提案に紛れてウケ狙いのネタを仕込ませたりしました。



(*´∀`*)「君、他は問題ないけど、これは通す訳にはいかんよw」
( ・ω・)「それは残念です(他はOKね)」



商談の場でも明らかに粗利が少ない商品を紛れ込ませてみました。



!Σ( ̄□ ̄;)「何これ!これは要らないよ!これだけ外しておいてよ」
( ・ω・)「分かりました(これだけ外せば良いのね)」



会社の書類にわざとトラップを仕込む行為というのは、やってみると予想外に面白いもので、これは書類というものはミス無く真面目に作るものだという常識の裏をかいています。


今は自分で立てた企画や提案を自身でそのまま行う(OKもらわなくても出来るようになった)ことがほとんどなので、あまり使わなくなりましたが、時々大事な書類に何かしらぶっこんでやりたくなる時はあります。


皆様も嫌な上司などの決済が貰えず悩むことがありましたらダメ元で企んでみてはいかがでしょうか。








まとめ



ハンコ押しが無くなっても、決済を頼む相手がろくでもない場合はあるんでしょうね。


ちなみにあの意地悪おじさんは、その後遠くに行ってしまい、東日本大震災の年に再開。
JRのグリーン車の中でビール酌み交わしすっかり仲良くなりました。
あんな嫌な奴と仲良し、ということでアタクシが変な目で見られるようになってしまいましたw