踏んだり蹴ったり、という言葉がありますが、明らかに主体のおかしな言葉に聞こえるので、踏まれたり蹴られたり、に変えるべきだと思います。

最近忙しくて帰宅も遅いので、夕飯はもっぱら自分で用意しています。
俺より先に寝てはいけない‥‥みたいなのは、旦那様が口にすることではありません。当たり前ですが。
むしろ『俺より先に寝てていいよ』というメッセージに既読が付かない(既に寝てる)くらいで良いのです。


アタクシ納豆が好きなので、最近はもっぱら納豆を混ぜながらミニパックの豆腐をお皿に載せて夕食にしています。
めんつゆと辛子を納豆と混ぜながらいつも思うのは



(*゚∀゚)「納豆と豆腐って、漢字の意味、完全に逆だよなあ」



ということ。









豆腐と納豆



豆を発酵(腐ったのとは違うけど)させたのが納豆で、豆乳を固めて箱に納めたのが豆腐。


実物を知らずに漢字表記だけを見て現物を特定するテストをすれば、ほぼ間違いなく両者は逆になる筈です。


納豆は日本の食品ですが、豆腐に関しては中国に古くから存在する食材です。
中国から漢字が伝わった際に、意味を取り違えたのかな?と最初は思いました。



(*゚∀゚)「うっかり間違えたの!」



言葉が違う民族同士が接触する時、こうしたトラブルは良くあることです。
明治時代に外国人が紙の札でゲームをしているのを見た日本人が「何をしてるの?」と尋ねたところ、外国人は「トランプだよ(ゲーム名らしい)」と答えたそうです。日本人は「その紙の札はトランプというのか!」と勘違いして広めてしまった、という逸話は有名です。
興味深いのは、中国やタイでも全く同じ現象が起こり、ポーカーというゲーム名を由来とした言葉がカード自体の名称として認知されています。


良く聞かれる「カンガルーは現地の言葉で、知らない、という意味だった」というのは間違いで、元々カンガルーを指す言葉『かんがる』は現地にあったそうです(あるよね普通は)。





中国における『豆腐』はどんな料理なのかといえば、だいたい日本の豆腐と同じ。
というわけで日本に伝わった時に間違えたわけじゃないのです。


中国人の料理人ですら『豆腐の起源は良くわからない』と言ってしまうくらいその歴史は古く、実ははっきりとこれだ!という記録も無いようです。調べてみると日本にいつ伝わったのかも諸説あり、良くわかっていないようです。
意外に謎が多いっですねコイツは。







どうして『腐』の文字が使われているのか?



大昔に中国を訪れた外国人(たぶんザビエル的な役目じゃないかな?)が、豆腐のことを『タオフー』と呼んで記録に残しています。
その中で



( ̄∠  ̄ )「タオフーはビーンズから作ったチーズなのデース!」



と書き残しています。
いくら外国人だとしても、固めた豆乳をチーズだ、と説明するのはちょっとどうにかしています。
両者は全く違うものです、




説1


話によるとチーズなどの乳製品は中国に古くから存在していたそうです。
考えられるのは中国の人が、この外国人に対して



(*゚∀゚)「これが豆腐だよ」
( ̄∠  ̄ )「タオフー?何デースこれ?」
(*゚∀゚)「(作り方説明すんのめんどくせーな)豆で作ったチーズだよ」



直接言った可能性があります。







説2



チーズというのは、独特の匂いがあり、どんな料理にも合うとは言えないものです。
料理にこだわる中国人が、その辺りを気にしない筈はありません。



(*゚∀゚)「この料理にはチーズの代わりに豆腐を使おうかな」



と、チーズの代用品として使っていた可能性もあります。






このどちらだったとしても、当時の中国人の中でチーズと豆腐は「形態が似ている」「食感が似ている」など様々な理由により、割とお互いを連想しやすい食べ物だったのではないかと思います。
チーズはご存知発酵食品。
チーズは『乳の腐』ならば当て字的に豆腐を『豆の腐』としても不思議ではないのかもしれません。


それからもうひとつ。


当時の中国に納豆が存在していなかったことも、豆腐の命名に大きな影響を及ぼしたと考えられます。
何故ならば、仮に納豆が存在していたとするならば『豆腐』という名称は絶対に先に納豆の方に付けられていたでしょうから!












まとめ



納豆ごはんと豆腐の乗った食卓。
お米は玄米(近所で精米してきました)です。


栄養価的にはたぶん結構優秀なのだと思いますが、よく見ると米と豆しかないですね。


納豆に混ぜてある「めんつゆ」も主原料はお醤油です。もちろん豆腐には醤油をかけています。醤油も豆です。
今日はこれだけで充分ですが、もう一品おかずを足すとするなら味噌汁ですかね。
でも味噌も豆です。
飲む予定はありませんが、冷蔵庫には第三のビールも冷えています。あれも一応は豆です。
ここ最近の夕飯がほとんど豆だったということに驚きを隠せません。



(*゚∀゚)「豆ってこんなに色々なものになってるんだ・・・・」



残念ながら、納豆と豆腐の漢字の意味が逆になっている理由は、結局のところ良く分かりませんでしたが、そんなことがどうでも良くなるくらい豆の可能性を思い知らされた。


そんな感じです。