毎週のように新しいリキッドが登場するのがVAPE。
電子タバコ、と銘打っていてもタバコ葉を使用するものと決定的に違うのは、このリキッドのバリエーションなのだと感じます。


味覚(嗅覚)を感じる器官については皆さん差はそんなに無い筈ですが、好みは全く違ってきますね。
自分が美味しいと感じたリキッドを紹介したいと思ったこともありましたが、アタクシにとっての美味しいが万人の美味しいではあり得ないことは確実なので、最初からやりませんでした。
今後もリキッドのインプレッションはありません。


※一般的なリキッドレビューが役に立たないと言っている訳ではありません。多くのリキッドを吸ってきた方の「濃い(薄い)」「○○に似てる」「○○のタバコフレーバーを強くしたような」という表現はとても具体的で参考になります


たまに現れる完成度の高いリキッドというのは、万人が美味しいかどうかは置いておいて話題になります。
当然ながら『吸ってみたい』と多くの方に思わせるので売れ筋になります。


今回は、売れ筋リキッドに対する消費者の反応についての話です。







需要曲線



そのリキッドを「欲しい」という人が居ると、それは需要があると言えます。
欲しい人が多くなれば、大きな需要があるということです。





需要というものの大きさを、時系列で示したグラフを需要曲線と呼んでいます。


曲線、というからにはアーチを描いているものだと連想するでしょう。
実際に過去にはこの需要曲線がなだらかな曲線になっていた時代がありました。



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なだらか、とは言えないかもしれませんが、これは過去のある製品の発売日からの販売動向をグラフ化したものです。
発売後に徐々に需要と販売数が増加し、ピークを迎えた後はゆるやかに下降、その後段々と収束していくのが分かります。


これを便宜的にらくだのコブに例えて『ラクダ型曲線』と呼びます。


グラフは1ヵ月間で表していますが、それを過ぎた後でも需要はゼロにはならず、細々と売れ続けるというのが特徴かもしれません。
ピークを迎える前の「火がついた」ポイントの需要の上昇度からピーク時の販売数と期間計の総販売数を予測し、在庫を調整しながら売り切っていく、という感じです。


過去を云々言っても仕方ないのですが、この頃は毎日のように小売店は売れ筋製品の販売数をレジのデータから分析して、需要予測を立てながらお店を運営していました。売れ筋をランクに分けてABC分析と称して、仕入れなどに役立てていたところも多かったようです。


全部過去の話ですが。





そして時代は流れ、現在はジャンルに関わらず(もちろんVAPE関連も)商品というのは以下のような需要曲線を辿ると言われています。



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これが現代の多くの製品に当てはまる需要曲線です。
新商品として発売後に「何の前触れも無くいきなりピークを迎える」というのが最大の特徴です。
そしてピークは一瞬で終わり、その後は販売数も需要も一気に急落し、1週間を過ぎると全く売れなくなるという傾向です。


噴水のように吹き上がり一気に落下することから、これを『くじら型曲線』と呼ぶことにします。


製品の金額やジャンルによって差はありますが、概ねこうした動きを見せるのが、現代の商品の特徴です。
これ、噴水の頂点であるピークは『くじら型』の方が『ラクダ型』より高いのですが、販売数の総量については『くじら型』の方が少ないことが見て取れます。
これにより販売店側は精密な需要予測が不可能であることから、販売機会の損失(欠品)、もしくは多くの売れ残りを抱える可能性が非常に高くなっています。
しかも売れ残った商品は、長く店頭に置いておけば売り切れる訳ではありません。ピーク時の販売数がウソのように全く動かなくなってしまいます。


VAPEの売れ筋リキッドに関しても、恐らく例外無くこの『くじら型曲線』に沿った需要変動を見せる為、恐らく販売店側は非常に苦労をされているであろうことが想像に難くありません











実はお客さんが一番困る



人気のリキッドが気になる。

吸ってみたい。

買おうとしたら品切れだった。

まだ買えるお店を探す。


こうした流れが一般的になったと同時に、消費者側の行動にもある特徴が生まれてきました。
それが『ハンティング現象』と呼ばれるものです。


具体的には、実際には絶対に欲しい・・とまでは言えない商品でも、見付けたらとにかく買ってしまう、というもの。
何となく買わねばならないような気分に陥ってしまい、時間を割いてまで購入可能なショップを探したり、また見つけたとしてもひとつあれば十分なのに、2個、3個と買ってしまうなど、その名の通りまるで狩りをして獲物を捕まえるかのようにその商品を追いかけてしまうのが『ハンティング現象』です。


※昨今ではここに転売目的の半業者が加わることで、さらに激化傾向となっています


需要曲線の形として『くじら型曲線』では販売数自体は少ないと言いました。
それを知っている販売店側はリスクを抑える為に、初回の取り扱い数量を抑えめに設定します。
そして初回販売分が完売した時に次回入荷を取りやめることも多くなってきています。
例えお客さんが『入荷させて欲しい』と言ったところで、すぐに売れなくなって残るものを仕入れる馬鹿はいません。それは商売ではなく慈善事業です。


そもそも需要が予測不可能であることが、こうした現象を引き起こすのですが、時代の流れなので仕方ありません。
結果的に本当に欲しいと思っているお客さんが商品を購入出来る可能性はどんどん低くなり、実はそれほど欲しいと思っていない人の手元に、複数個の商品が使われずに放置される、ということが起こります。
買いたいと本当に思っているお客さんにとって、これほど理不尽なことはないでしょう。










問題の解決策はあるの?



1 販売店側は需要予測が出来ない為に商品をまとめて仕入れられない
2 欲しいお客さんは品切れで買えない
3 要らないのに購入した人がその商品の評判を落とす
4 メーカーは生産数を絞る
5 販売店は仕入れを絞るが、その分売上は減る
6 お客さんは「どうせ買えないから」と興味を失う


負の連鎖です。
これを打開する方法は既にみなさんがご存知のアレ。


受注販売


です。


欲しいと思った人が「キャンセルしないから希望通りに売ってくれ」と予約を入れるのです。
メーカーと販売店は事前に「確実に売れる数が分かる」のですから売れ残りと機会損失ロスはありません。WinWinのシステムのように思えます。


が現実には


・発売日が遅れる
・仕様の変更
・販売価格の変更


などが原因で



(*゚∀゚)「じゃあキャンセルな」



というケースがかなりあります。
逆に考えると、メーカーの生産体制や、こうしたトラブルが起こった場合の補償などの諸々がきちんと整備されれば、非常に理想的な販売方法なのです。
需要予測が出来ないと文句を言う販売店やメーカーも多いと思いますが、お前等何か対策してんの?やれることを全部やっているなら、そこまで困っていない筈ですけど。ねえ?









予約した方が得するシステムを!



仮にVAPE関連商品の場合、事前受注の仕組みを作っても、現状では進んで利用する人は少ないかもしれません。


「発売日に手に入るよ」
「希望の数が手に入るよ」
「色も選べるぞ」


こんなの当たり前です。
そもそもメーカーにも販売店にもノーリスクなシステムなのはお客さんでも分かります。
他にメリットが無いなら利用しません。
基本的にキャンセル不可なのですから、もし発売日にお金が無かったら・・なんて考えたら困るでしょう?
お客さんにだけリスクがある商売というのはフェアではありません。


そういえば


この事前受注のシステム、玩具や雑貨の業界では10年近く前から試みだけはされていましたが、恐らくまともに稼働し始めたのはここ数年になってからだと思います。結構恐ろしいことですよね。それまでは「だいたいこのくらいかな?」と作った商品を店頭で余らせたり、品切れさせても平気だった訳ですから。
こうした様々なジャンルの商品で事前予約による販売は行われている訳ですが、やはりそのきっかけになったのは『予約特典』の存在でしょう。
CDやDVDは予約して買うのが当たり前、とまで言われるようになりましたが、それを加速させたのも予約特典の存在があったからでしょう。そういえばゲームもそうですかね。


アタクシ個人的に思うのは、必ずしも予約特典として物品を付ける必要な無いと思っています。
つまりは『価格で還元』させるのです。
もしもVAPE関連商品でこうした事前予約の販売方法を試験的にスタートさせるならば、人によっては欲しくないモノをオマケに付けるより、予約販売用特別価格を採用するのが一番現実的で喜ばれる特典なのではないかと思います。














まとめ




今後VAPE関連商品、特にリキッドの販売スタイルが変わっていくかどうかは全く分かりません。
記事ではいかにも問題だ、というような感じになっていますが、どうなんでしょうね?そこまで吸いたいと思えるリキッドって思いつかないです(個人的見解)。


ただ事前予約の受注生産というシステムが小売業が唯一今後生き残っていける道、という風には言われているので、VAPEについてもだんだんとそんな雰囲気になるのかな、と思っています。


それから、偉そうなことを言っているのは偉くないからです。ごめんね。