商品に問題が無いかを検査する工程を


検品


と呼びます。


全ての商品を対象にするか、無作為に選んだ一部の商品を対象にするか、そのやり方は様々です。
不良品を販売するということは、お客さんに迷惑が掛かったり、商品やメーカーのイメージ低下にも繋がります。勿論マイナスはそれだけではなく、その対応にお金と時間を使うことに本来は不要のコストが掛かってしまいます。








保証書がつけられる理由



これは現在の日本の商習慣をもとにした話ですので、正否如何は度外視して進めますが、基本的な考えとして工業製品の検品は製造メーカーが行うものと考えられています(食品関係はよくわかりません)。


検品作業には専用の機器を使用する場合がかなりあるのですが、そうした機器は当然高価であり、大規模小売店にも置いていないことがほとんどです。
なので製造メーカーがそれを購入して、検品を行い、そのコストを商品の価格に上載せすることでバランスを取っていたりします。妥当な考え方ですね。


検品を終えた商品は、例えば箱などに入れられて、開封せずに販売可能な状態にされて出荷されます。
開封せずに販売可能ということは、販売店側のエラー(店員がぶつけて傷つけるとか)で不良品が発生することが無い、ということです。
メーカーの品質管理(QC)の能力が高まり、検品が高い精度で行われれば、計算上は不良品はほぼ無くなることになります。
ゼロにはなりませんが、小数点第〇位というところまで低下させることは可能です。


だからこそ、メーカーはもし不良品が発生した場合は責任は我々にあります!と自信を持って保証書を添付することが出来るのです。









不良品の対応をどこにさせるのか



皆さんはVAPE用品をどこで購入していますか?


国内のVAPEショップはまだ数が少ないので、半分以上の方は通販を利用されているのではないかと思います。
自分の生活圏内にリアル店舗がある方でも通販を利用される方は多いかもしれません。


その理由としては欲しい商品の探しやすさや価格の安さ、あとは単にお店で買い物することが難しいレベルのコミュニケーション能力の欠如など。
品揃えの度合いに差はあれど、価格が安くなりがちなのは、リアル店舗では不可欠な接客に掛かるコストを除外出来るから、というのが大きいと思います。





通販を利用した結果、不良品が届いたらどうしますか?



(*゚∀゚)「販売したショップ(通販モールの出店者)に文句言う!」



まあ文句は言わなくても、交換や返品について問い合わせはするでしょうね。
で、その際に



( ̄∠  ̄ )「そんなん言われても困る!箱に保証書入ってるでしょ?そういうのはユーザー個人とメーカーが直接やりとりしてよ」



と言われたらかなり気分が悪くなると思います。



(*゚∀゚)「メーカーとか関係ないんだよオマエんとこが販売した商品なんだから面倒みろよ!」
( ̄∠  ̄ )「保証書、付いてるでしょ?」



この記事を最初から読んで下さった方は何とも複雑な気分になったかもしれません。
理屈としては販売店が言っていることが正しいのですからね。
ただ感情的にはお客が言っていることに共感してしまうのではありませんか?


ということで


現在は不良品の発生に伴う返品や交換、それに掛かる費用などを販売店側が負担するという『理不尽な空気』が払拭出来ない程に蔓延し、それを良しとする社会が出来上がってしまっています。
この件(誰がコスト負担するか)に関する問題は販売店やホールセーラー、メーカーとの間で個別の契約などで何とか解決や処理を行っていこうという動きがあるので、これ以上は言及するつもりはありません。









完璧な検品とは何か?



(*゚∀゚)「理屈はどうでもいいけど、お客に発送する前に検品して不良品を排除するのは当たり前だろ!」


これ、通販に関わったことがある方なら嫌という程聞いたセリフ。
返品や交換の窓口として実際にお客さんと関わることが増えると、どうしてもやらざるを得ないのが『販売店側での検品作業』です。
本来必要の無い作業ではあるのですが、お客さん側の心理がそれを許してくれません。




そもそもメーカーは『開封せずに販売可能なパッケージ』にして出荷しています。
実際に検品をするにあたり、ビニールやシールの除去が必要となる場合がほとんど。
VAPEの場合は通電させての動作確認も含まれるかと思います。


お分かりになりますか?


完璧に検品するということは、一度お客さんの立場になって使用してみるということです。
つまり未使用品』と呼べない状態にすることです。











家族それぞれの箸



四人家族の家庭ならば、それぞれが専用の箸を使って食事するのが普通です。
お父さんが娘の箸を使っていたら



( ´;゚;∀;゚;)「パバ信じられない!」



となるのは必然。
きちんと洗剤で洗おうが、そんなの関係無し。親子の絆の崩壊に繋がる事案です。


このように日本人には『自分の持ち物は他人に触れて欲しく無い』という心理が根強く存在します。
作家の伊沢元彦さんは、これを日本人特有の『穢れ』の心理と呼ばれておりました。
簡単に一言で言ってしまえば自分の持ち物に他人が触れると汚い、または汚れる、という感覚があるのです。


厄介なのは物理的に全く汚れていなくても、その感覚は消えないということです。
身体に触れるものについて、さらに口に咥えたりするものはそれが顕著になる傾向があります。


はいそうです。


VAPEは口に咥えるもの。
そうした目に見えない、説明のつかない『穢れ』を最も気にするジャンルと言えます。


仮にVAPEのアトマイザーを、滅菌されたドリップチップなどで『吸える』ことを確認し、出荷前に除菌して綺麗にパッケージを直したとして『検品済みの良品』と扱うことは適当なのかどうか。


アタクシは即答しかねます。











まとめ



( ・`д・´)「全部完璧に検品しろよ!」



言うのは簡単ですが、その裏側にはこれ程までに複雑な事情があるのです。


売り手と買い手のどちらかを擁護するのかと言われたら、もちろん買い手側なのですが、前述の『穢れ』の感覚が日本から無くならない限りは、理想の形に落ち着くまでに時間が掛かりそうだなと思います。