春は変化を象徴する季節。


新たな環境で何か新しいことを始める方も多い筈。
ただし、自他共に認める『コミュ障』の方にとっては地獄のシーズンでもあります。


注意:今回は長い記事です。



入社式や入学式の後に行われる行事の定番が『新人歓迎会』だと思いますが、アタクシ視点で申し上げれば行う時期が早すぎます。
新入生や新入社員は、周囲の人間(同期&先輩)の名前も顔も一致していないような状態です。まだ円滑にコミュニケーションが取れるようになっていないということです。
こんな状況で長時間拘束されるなんて拷問でしかありません。



(*・ω・)「だから、早く環境に慣れてもらいたくて歓迎会をやるんじゃないか」
(=゚ω゚)「きっと新人も喜んでるよ。だって今まで不満の声は一度も無かったんだから」



こういう人間が上の方に大勢居る組織というのは、将来的に瓦解すると思います。
何一つ現実と合っていないのですから。
他人の気持ちというものは、当然ながら本人にしか分からないものですが、だから一切考慮しなくても良いという考え方は、やや犯罪者的な思考ではありませんか?
本当の気持ちは分からないけれど理解しようとする、ということ。それを思いやりをもって行うということが一番大切なのだと思います。













コミュ障とは何なのか



一般的には『コミュニケーション障害』の意味で使われています。
他者とのコミュニケーションが上手に行えない人や状態を指す言葉です。
原因が先天性のものや、他の病気によるものだった場合は、それによる症状のひとつとして扱われています。
ただ現在広く使われている『コミュ障』というものは、後天的な原因で起こる苦手意識や、コミュニケーション不全の状態を、やや自虐や蔑視を込めてまるっと一括りにそう呼んでいる・・といった感じです。


病気ではありません。



( ・ω・)「病気じゃないの?」



例えて言うならば、スキップが出来ないとか、歌が下手とかいう類いのものと似ていると思います。
病名を付けようとすれば何かしら見つかるかもしれませんが、音痴を病気扱いするのはちょっと酷すぎやしません?











治せるの?



病気では無いので特効薬があるわけではありませんが、軽度(引きこもりやストレス性の精神障害には至っていない)のものであれば、日常生活に支障が出ない程度には改善することは可能です。


基本的には『現実に目の前に居る人間に対して行うコミュニケーション』に限って問題がある場合がほとんど(LINEやそれに類するメッセージのみのやりとりは時間が掛かるけれど出来たりする)です。



(*・ω・)「文字だけのやりとりなら何とか・・」



コミュ障にはざっくり2種類あり


・人と相対すると何も話せなくなるタイプ
・人と相対すると一方的に話をして会話にならないタイプ



があります。
どちらもコミュニケーションが成立していません。コミュニケーションというのは、双方向に情報をやりとりするものです。これでは一方通行、もしくは停止状態です。


これらは全て『防衛行動』といえます。


特に前者の場合は・・


失礼なことを言ったら嫌われる
面白くないことを言ったら嫌われる
空気を読めないことを言ったら嫌われる
その他、初心者だと思われたら、オタクだと思われたら、田舎者だと思われたら・・とにかく上手に話せなかったら嫌われる


嫌われたら・・自分が傷つく
何も話さなければ嫌われることは無い


といった心理が働いています。


後者の場合は『これを口にしておけば、きっと嫌われないだろう』という内容を思いつく限り連発することで、何としてでも嫌われたくない、そして傷つきたくない、という心理です。



(。・ω・)「傷付くのはいやだよ」



確かにその気持ちは分からない訳ではありません。
ですが、ひとつ大事なことを見落としていませんか?













耳かっぽじって良く聴け



あなたが防衛行動として取った行為。


これはされた方はかなり気分が悪いのです。
厳しいことを敢えて言いますが、コミュ障の方は自分を守ることに意識を集中するあまり、周囲が嫌な気分になっていることに気付きもしないのです。他人の気持ちが分からない独りよがりな人間であり、被害者面して何かと言うと『コミュ障だから』と言い訳をし、疾病利得を貪ろうと弱者を装うような人間なんです。


傷付きたくない?


誰しもそれは当たり前のことであって、お題目のように掲げるものでは無いのです。
そんな文句を口にしつつ、他者の気分を害し時に傷付けて、その自覚も一切無し。あろうことか被害者面して同情を乞いて今の社会や普通の人々を匿名で非難する。


クズの中のクズですね。


欠片ほどの同情も惜しいです。
貴方、この世界に居なくても誰も困りませんよ。








さて







どう思いましたか?
悔しいですか?
傷付きましたか?
怒りを覚えましたか?


コミュ障ではない普通の人は、こうした気持ちを日常的に味わっています。
今は気持ちがザワザワして落ち着かないかもしれません。ですが一晩寝ればほとんど収まるでしょう。
みんなそうして生きています。
嫌なことがあって傷付いて、それを忘れたくて涙を流したり壁を殴ったりしながらも眠りについて、次の日には少し強くなっているのです。


そうして生きていくに従って、だんだんと心を強くしていくのです。
自分が言われて傷付いた言葉は、その重さや痛みを知っているから他人には言えなくなります。
以前は一晩、二晩寝ないと癒えなかった傷も、ちょっと休んだり気持ちを切り替えるだけで治せるようになってくるでしょう。


自分が傷つくのが怖いから最初から他人と関わりたくないという考え方は、例えるなら一度も鞘から抜いたことが無い日本刀と同じです。
その刃は非常に鋭く立っていますが、ちょっと硬いものにぶつかっただけで、容易く刃こぼれを起こしてしまう脆さも持っています。
みんな最初はそうだったのです。
ですが鞘から抜いて相手と真剣に(刀だけに)向かい合い、チャンバラを演じていると鎬は削られ刃は丸まり、傷だらけになり切れ味も落ちてきます。そんなことを何度も繰り返していると、刃と刃が正面からぶつかっても、双方どこも傷が無いなんて状態になっていきます。もはや刃物では無く鉄の棒です。
一生を費やして、出来立て研ぎたての鋭い刀を、刃の丸まった鉄の棒にしていくという行いこそが、人と人とのコミュニケーションなんです。


まずは貴方という刀を鞘から抜くことから始めなければいけません。
誰とも打ち合わなかった刀というのは、最終的に自分の腹に突き立てる以外に使い道は無いのですから。













コミュ障の治し方



本題です。


様々な方が治療法について言及している筈です。


自分に自信を持とう。
考え方を変えよう。


ごもっとも。ですが、そんなの出来るなら苦労はしません


何かひとつくらい得意なものを見付けて、それを自分の自信に繋げる、というのは頷けるのですが、他人から言われなければ分からない長所の方が多いのが人間です。言ってくれる人間が居ないなら見つかりませんよ、ねえ。
考え方を変えるというのも非常に有効だと思います。この世は全て皆さん個人の主観で出来ているのですから。ですが、考え方を変えるというのは何から何まで変えなければならない、ということ。アタクシも今まで少しずつ出来上がってきた自分自身の考え方を、はい変えて!と言われて変えられる程単純ではないです。無理。


じゃあどうするの?


身体に覚えこませるしかありません。
肉体と精神は密接にリンクしています。肌で感じたことは心に直接刻まれていきます。
まずは


出かけること


です。


と、その前にひとつだけおまじないのように頭の中で繰り返して欲しいことがあります。
それは貴方が思っている以上に、他人は貴方に興味が無いということ。


必要以上に自分の見た目を気にしても仕方ないでしょう。髪を整え洗濯した服を着ていけばそれで良いです。


まずは自分が住んでいる場所からそれほど遠くない場所で、できるだけ賑やかで人が多い街に行ってみましょう。



(*・ω・)「着いた」



それでは、適当な場所に座って行き交う人達をしばらく眺めていてください。
独りで歩いている人、カップル、グループ。いろいろな人を見ながら、余裕があればどんな会話をしているのか何となく聞いていきましょう。
この時に大事なのは、あくまで『傍観者』であるという自覚。
そして、一段高い場所からここを客観的に眺めているという意識です。


一時間ぐらい居れば、かなり冷静になってくると思います。
綺麗な人、そうでもない人、イケメン、そうでもない人、背の高い人、低い人、子供、若者、おじさん、お年寄り、仕事中の人、働いていなさそうな人、真面目そうな人、ふざけた人、怪しい人、気持ち悪い人・・本当にいろんな人が居るのが分かると思います。


そこで自分自身に問いかけてみて下さい。


自分は他の人と何か違っているのか?


と。


そしたら移動しましょう。
少し賑わっているお店の前が良いですね。
店内に入る必要は特にありませんが、そこの店員さんや従業員の動きや会話が聞き取れる場所がいいです。



(´▽`)「いらっしゃいませー」



次はこの店員さんが、どのようにお客さんと接しているかを邪魔にならないように観察していきましょう。賑わっているお店ならば、多くのお客さんが居ると思います。
そしてお客さんにも様々なタイプの人が居ます。物腰の柔らかい人、普通の人、ツンツンしている人、態度が悪い人、文句ばかり言う人、我儘な人・・
そうしたお客さんと店員さんがどうコミュニケーションしているか、そして、それが終了した時の態度や行動も含めて注意深く観察してみましょう。



(′∀`)「もうしわけありません(チッ・・クソ客が)」



様々なパターンが見られると思います。
お客さんの気分を良くする対応や、世間話に乗っかっていく姿勢、表面上の言葉と裏腹なその後の対応、などなど。
ただ全てが基本的にお店の売上を上げる、という目的に繋がっているのが理解出来ると思います。


こうした街での観察行為は


・自分のコンプレックスや劣等感の解消→自信の回復
・見ず知らずの他人とのコミュニケーション手順の学習=他人とのコミュニケーションは目的を持って行うとスムーズになる



という効果があります。
字面で見るより得るものは大きい(コミュ障でなくても勉強になる)ので、最初の頃は出来るだけ頻繁に行うようにして欲しいと思います。



(。・ω・)「やってみる」



これに慣れてきたならば、今度はどこかのお店に入って実際に店員さんと話してみましょう。
スーパーなどのセルフ販売では無く、対面接客のあるお店でなければダメです。
もうご存知だと思いますが、日々様々なお客さんと接しているこの方々のメンタルは非常に強靭である場合がほとんど。
コミュ障の方が気にする『傷付けて嫌われる』恐れがまずありません。


いや、あるにはあるのですが、この期に至って貴方が店員さんを傷付ける可能性はほぼ無いでしょう。


店員さんには申し訳ありませんが、練習相手になって頂く形になります。勿論タダではありません。ちゃんと、そのお店で買い物はしなければいけませんよ


週に1~2回ほどの頻度で来店して必ず買い物してくれるお客さんは『良客』です。こちらから見れば練習相手ですが、店員側から見た貴方はいい感じの常連です。
そのうち店員さんの方から話し掛けてくると思います。


そしてその結果、


1人で構いません。年齢や性別は問いません。
仲良くなって下さい
友達にならなくてもいいんです。気軽に話せる知り合いになって下さい。



(*´・ω・)「どういう関係になれば仲良くなったと言えるのかわからない」



目安としては、店員さんが貴方を呼ぶ際に『お客様』または『お客さん』では無く、あだ名でも本名でも構わないので『○○さん(ちゃん)』と呼ぶようになったら仲良しになれたと考えて良いです。



(*´・ω・)「なんとか仲良しになれたよ。あとは?」



終わりです。
もう十分でしょう。


ここまで出来る方はなかなか居ません。
だって見ず知らずの他人と自分からコミュニケーションを取って、名前を呼び合える関係になった訳です。



( ・∀・)ノ「おめでとう!」



コミュ障?
とんでもない!


貴方には人と仲良くなれる才能があると思いますよ。自慢して良いと思います。自信を持って下さい。











まとめ



多少お金は掛かりますが、早ければ1ヶ月くらいで改善出来ると思います。
今回は口からでまかせではありませんので、疑う前にとにかく実践してみて下さい。