その昔、いろんな大人に

『新聞くらいは読んでおきなさい』


と言われてきました。
その反動‥という訳では無いのですが、アタクシは独り暮らしを始めた時から現在に至るまで新聞を定期講読したことは一度もありません


※二十歳そこそこの時、新聞勧誘の人にかなり強引な手段で契約をさせられたことがあり、警察を呼んで助けてもらったことがありました。そうした経験から新聞に対する嫌なイメージが固まってしまったのだと思っています。


こういうことを書くと



( ・`д・´)「新聞なんざ偏向報道の権化だ!ネットが真実だぞ」



という方も少なからずいらっしゃるかと思います。ただ当時はまだインターネットという言葉がようやく認知され始めていた頃で、当時の『大人』というのは、世の中の出来事について、新聞かラジオ、テレビを介さずに知る術を持っていなかった、と言えると思います。


選択肢が無かったのですから、今とは言葉の意味は変わってきます。
要するに当時の大人達は今話題になっていることぐらいは知っておきなさいと言いたかったのでしょう。










新聞はそこまで悪いものじゃない



今話題になっている事柄を知る、という意味では新聞は確実にその座をネットに奪われたと思います。
ではネットがあれば新聞は要らないのか?というとそうではありません。
新聞とネット(の情報)の大きな違いは、お金を払ってでも読みたいものが、割合としてどの程度あるのか、という視点で見ると分かります。


ネットの情報というのは、時にはサーバーのゴミ程度の価値しか無い場合もあり、お金を払って読むような文章はほとんど無いという意見すらあります。
もちろんネットの情報の中にも、特定の人によってはお金を払ってでも読みたいものも含まれていますが、そうしたものだけをピックアップするには、割と時間やスキルを要求されるものです。


新聞とは、こうしたピックアップ作業を、読者の趣味嗜好に合わせて行った上で、読みやすいフォントとサイズにしてプリントアウトしたものを販売しているのです。
スマホ等で情報収集する場合と異なり、バッテリーの消費もありません。電車の優先席で読んでいても咎められることもありません。
新聞の代金は言わばその手間賃や手数料、便利賃のようなものだと考えれば良いかと思います。


ある程度読者層を想定し、それ以外の方々の趣味嗜好は無視してそうした作業を行っているのですから、万人向けでは無くなります。
読者は数ある新聞から自分の趣味嗜好に近いものを選べば良いのです。好きなブログやアカウントなどをブックマークしたりフォローするのと同じようなものです。


新聞発表や記事の内容、報道姿勢を殊更に否定する方も最近は多いですが、新聞という媒体がそもそもその程度のものなのです。値段も一部に換算すれば大して高価なものでもありません。別にいいんじゃないでしょうか。もし否定するとすれば、その相手は新聞を絶対無比の正論だと信じるイカれた価値観の持ち主の方だと思います。









新聞を読むなら



新聞を読んでみよう、という方へオススメしたいのは‥



①新聞は売店で買う

宅配の定期講読よりも、駅などの売店で買いましょう。何か特別な出来事があった時だけ購入すると良いと思います。


②新聞社別に何部か買う

新聞社ごとに主義主張が異なるので、記事内容にも違いが出てきます。同じ日の新聞を会社別にいくつか購入すると良いでしょう。



お気づきだと思うのですが、これは雑誌を買う時と全く同じ方法です。
例えば好きなアーティストが新作を出した場合などは、いくつかの雑誌で取り上げられます。雑誌ごとに記事の内容も写真も異なるので、ファンならば全部買うか、あるいは好みのものをチョイスして買うことになるでしょう。新聞を買う場合も基本的には同じです。
















まとめ



昔とは違い今は『新聞を読まなくても何も困らない時代』です。
こんな時代に敢えてお金を出して新聞を購入して読むというのは、かなり能動的な行為と言えるかもしれません。
記事内容にもありますが『話題の出来事を手間賃を払って、プロの手で読みやすくまとめてもらう』ということは、決して無意味無価値ではありません。
ちなみに有名どころの新聞は現在一部150円前後(日経は少し高い)です。
これは手間賃、紙代込みです。


これはかなり安い方だと思います。


というわけでたまには新聞という媒体に興味を持たれてはいかがでしょうか。
ちなみに新聞を読んでいるところを年配の上司などに見せると、高確率で『あいつはなかなか見どころがある!』と勝手に思われるので、社内評価が気になる方にもオススメです。そこまで考えると新聞って安い割には結構役に立ちますね。


何十年も経て、ようやくク〇じじい達の助言が意味を持ち始めてきたのかなw







注意:この記事は新聞を手放しで称賛する意図は御座いません。新聞報道の内容は正確無比であり、その見解についても無条件で受け入れよ、といった風潮を長年作ってきたことなどは、情報を知識をして発信する側の姿勢として(個人的には)看過できないものだと思っています。ただ、もうそういう時代では無くなったことは、読む側も作る側も分かっている筈です。この記事はそれを踏まえた上で、新聞をどう扱い、どう読めばよいか、ということに対する単なる一例を示したものです。ここまでお読み頂いた上で納得がいかないという方に対しては深くお詫び申し上げます。