鬼滅の刃がハッピーエンドを迎えそうなジャンプ(迎えたそうです)。
同じジャンプ作品にジョジョの奇妙な冒険がありますが、引き合いに出される機会が増えてきたように思えます。


最近聞くのは鬼滅のラスボス鬼舞辻無惨が『クズすぎて悪役として惹かれるところが無い』というもの。



( ・∀・)「ひどい言われ様だなw」



ふーむ。


アタクシ個人的にはジャンプ作品でのラスボスで最も魅力的だと感じたのはるろうに剣心の志々雄真実。
ジョジョのディオブランドー(DIO)が好きだ、という人も多いですね。


暇なのでこの三人をちょっと比較して、何が違うのか?何故鬼舞辻無惨がクズと言われ嫌われるのかを考えてみましょう。






無惨、志々雄、ディオ



①共通点


まず彼らの共通点。
それは『デタラメな強さ』でしょう。
志々雄以外は人間では無くなっている(元は人間)ので、人の強さの枠から外れています。むしろ人間のままデタラメな強さを誇る志々雄が凄いのかも。
読者、というか男の子として強い者に憧れを抱くのは当然と言えば当然。
ラスボスだしね。
その点だけで言えば三者共に魅力的な筈です。





②弱点


ディオと無惨の一番の弱点は太陽光とそれに準ずるもの。


ディオは日光と、それと同じ力を生む波紋法を弱点としていました。第三部でもそれは変わらないのですが、それを補う圧倒的な力(スタンド)を身に付けていたので、主人公達から優先的にその力(スタンド)を排除&破壊され、それが元で最終的に日光で葬られてしまいました。


無惨も最大の弱点は日光。
だからその日光の力を蓄えた武器が有効だったのですが、最終局面では直接的な日光以外はほぼ克服していたので、主人公達をおおいに苦しめました。


志々雄に関しては自身の古傷が弱点(戦闘可能時間に制限がある)。


三者三様に弱点はありますが、それを自身の圧倒的な強さで補うというところは似たり寄ったりです。
どいつもこいつも戦闘が長引くと不利になる、というのが共通しているのは面白いですね。





③最終目的


悪のラスボスなのですからそれなりの理想や目的があったりします。主人公達が命懸けで阻止しなければならない程のものであるのが自然です。




今まで共通するものが多かった三人に、このあたりから明確な差が出てきます。


志々雄の目的は国取り。まずは日本を手に入れ弱肉強食の強国とし、次に世界と渡り合う。いわば世界征服みたいなものです。男に生まれたからにはこの国の覇者となりたい!
なるほど分かりやすいし、阻止しなければならない野望という感じ。


ディオ様はと言えば(三部までの流れでは)、圧倒的な力を手にして最強を目指す!そして同時に宿敵となるジョースターの血統を滅ぼす!といった感じ。
弱点のところでは触れていませんが、ディオは毎回あと一歩のところでジョースター(第一部ジョジョ)に野望を阻まれているので、トラウマ克服といった具合に躍起になってジョジョ一族を殺そうとしていました。


鬼舞辻無惨については本人が人間だった頃に病弱だったせいか、その目的は『完全生物となって永遠に生きる』というもの。
つまり無惨様の野望は長生き


え?





④統率力


悪のラスボスには有能な側近や部下が居て、その覇業の成就を助けてくれたりします。
ボスに心酔して命すら投げ出す姿は、物語を悲しくも華やかに盛り上げてくれるもの。


志々雄には政府に虐げられた多くの人々が部下として集い、彼の理想に共感し力を貸していました。腹心の十本刀は(腹黒い奴もいましたが)基本的には志々雄の理想に殉ずる覚悟を持った精鋭揃い。
命懸けの忠誠心を得るだけの覚悟と理想が志々雄にはあったのだと思います。


ディオの場合は自分の状態が万全でない時に、手下や部下を戦闘に使って時間稼ぎをさせていたことが多かった印象です。
本人の野望の内容はさておき、部下からは恐怖と憧れの目で見られていた様子。ディオが喜んでくれるから、という理由で戦う者も居たことから、独特の悪のカリスマ性が彼にはあったのだと推測できます。


無惨については十二鬼月という側近が存在していました。彼等が無惨に従っていた理由は主に恐怖。無惨自身が血を与えることで鬼は増えていくのですが、本人いわく「増やしたくない」とのこと。鬼の仲間を増やすのも、敵対勢力と直接自分が戦いたくないからで、しかも無惨の希望通りの働きが出来なければ簡単に殺してしまいます。
実際十二鬼月の三分の一にあたる4人は彼自身が八つ当たりで処刑しています。
こんなボスに従っている部下ですが、無惨の野望に力を貸すどころか、それぞれの理想の為に鬼であることを謳歌している感じです。
無惨の部下達は逆らえば殺されるので忠誠は誓っているが、主の理想に殉ずるつもりはさらさら無い、というイメージが強いです。




⑤最期


志々雄の最期はラストバトルに敗れたというより、引き分け退場という扱い。あと数分、彼に限界が訪れるのが遅かったら勝っていた可能性は高いです。
死んで地獄に行った時、一面の髑髏の荒野で先に逝った部下と再開し「今度は地獄で国取りだ」と言い放つところは、敵ながらあっぱれといったところ。
清々しいまでの悪役でした。


ディオは三部ラストで、スタンド能力を限界まで駆使しぶつかり合い、壮絶な死に様を見せてくれました。
ややあっけない感じもなきにしもあらずでしたが、ド派手な死にっぷりだったと思っています。
悪あがき的なものもありましたが、生への執念というか、最期までその恐ろしさを読者に刻み付けた、そんな感じです。


無惨様はと言えば..
大勢の犠牲のもとに、なんとか最終的に太陽の光に晒された無惨。いきなり赤ちゃんになったり予想の斜め上の悪あがきの末ようやく灰に。
ラストは主人公の身体を乗っ取ろうとした挙げ句に突き放され「俺を置いていくなー(泣)」的な醜態を晒してしまいます。





⑥総評


悪ではあったが外道ではなかった志々雄。
自分のケツは自分で拭いたディオ。
そして無惨という畜生w


もしも誰か一人を選んでついて行くとするなら..あいつだけは嫌だ!











まとめ



今はどうか知りませんがアタクシがまだ若い頃は、ちょっと悪い奴をカッコ良いと感じたり、不良の先輩に憧れたりするのは、男の子として特におかしな心理では無かったと思っています。


だから少年マンガにおいては悪役こそカッコ良く描いて欲しいと感じています。