電子タバコ(VAPE)は

電気の熱で熱したコイルにより気化させたリキッドの蒸気を吸入する

嗜好品です。


コイルの素材は一般的に

・カンタル(主に鉄、クロム、アルミの合金)
・ニッケル
チタン
・ステンレス

が使われます。
このうち「チタン」については高温になると毒性を持つ酸化チタンが発生すると一部で言われています。


電子タバコ(VAPE)に関する肯定的&否定的な話題の両方で登場する、この酸化チタンの毒性について、少し真面目に考えてみようと思います。





酸化チタンの発がん性について



注:以下の項目は出典の分かる資料などから事実とされているものをまとめたもので、アタクシの個人的な見解は排除してあります。


良く知られているのは国際がん研究機関(IARC)の

発がん性が疑われる

という発表です。

IARCは発がん性リスク一覧という分類をもっており、その分類によると酸化チタンはグループ2Bのヒトに対する発がん性が疑われる化学物質・混合物・環境のカテゴリーに入ります。



あまり知られていないのは、酸化チタンの発がん性についてはIARC以外にも複数の評価機関が調査をしていますし、以下の機関ではその結果も公表されています。

欧州化学庁(EU)
日本産業衛生学会
米国産業衛生専門家会議(ACGIH)
米国国家毒性プログラム(NTP)

酸化チタンに関する発がん性を認めているのはIARCのみとなります。





IARCの分類について

グループ1:発がん性が認められる
グループ2A:発がん性がおそらくある
グループ2B:発がん性があると疑われる
グループ3:分類できない
グループ4:発がん性はおそらく無い

のように分けられており、酸化チタンと同じグループには 65℃以上の熱い飲み物 赤身肉 なども含まれています。
なお1つ上のグループであるグループ2Aにはハム、ソーセージ、ベーコンも分類されています。


検査の内容

酸化チタンの毒性を調べる検査ではラットやマウス、ハムスターを使った動物実験が主で、吸引・経口・皮膚への塗布だけでなく、最悪のケースを想定した血管を通して直接体内へ投与する、など様々な方法が採られましたが、IARC以外の機関では毒性が認められませんでした。
IARCの検査でも同時に行われたハムスターへの実験では異常は検出されていません。


酸化チタンに関する発がん性の有無についての情報は以上です。








と、ここまで読んで、皆さんそれぞれ感じることは違うと思います。
酸化チタン自体は日焼け止めや化粧品、食品添加物や塗料などに幅広く使われている物質で、意外と身の回りに多く存在しています。 同時に他の様々な物質が我々の身近なところにあります。
それらの安全性について調べたり考えることは大事なことだと思いますが、その際に


「出来るだけ多くの情報を集めて、発信元の信頼性を踏まえた上で、それを整理してから判断する」


ことは、最低限やったほうが良いと思います。


※君子危うきに近寄らず、というのはある意味間違いでは無いと思いますが、現代社会で少しでも「危うい」疑いがあるものを全て排除してしまえば、それこそ何も食べれず、何も着れず、何処にも住めない事態になりかねません。

きちんと情報を集めて自分で判断し、その結果は自己責任。
難しいようで割と単純なことですね。