寒いですね。
明け方凍死しかけました。


実は、混雑ピークが終わったということで、このタイミングで義弟夫婦が海外旅行に行っています。
昔のイメージでは羽田は国内線、成田が国際線、という感じでしたが、今は羽田もすごい数の国際線が発着するようになりました。
屋上から眺めていると、どんどん飛行機が降りてきます。


(*・ω・)「降りてくるばっかりで離陸しないんだけど何?」


離陸用の滑走路は離れたところにあるようで、アタクシの目の前には着陸機ばかり。
うーむ。




そういえば・・
飛行機のジェットエンジンには幾つか種類があるのですがご存知でしょうか?




ジェットエンジン


ジェットエンジンには大きく分けて

燃費が悪いの承知の上で超音速性能にガン振りしたターボジェットエンジン
・比較的低速での運用を前提に高燃費を実現したターボファンエンジン

の2種類に分かれます。


eg1

横から見た(進行方向は左)断面図はこんな感じです。
略図ですので実物とは違います。
構造上の特徴として、シンプルな筒状なのがターボジェット。
ターボジェットの外側にもう一個筒を被せたのがターボファンといった感じです。


ちょっと昔の戦闘機(だいたいF-8とかF-4とかの時代まで)ではターボジェットが主に使われていました。ターボファンは旅客機をはじめ、最近の飛行機に広く使われています。


実際にエンジンを動かした時の空気の流れを図にしてみました。


eg2

見ていただくと分かると思いますが、ターボジェットは取り込んだ空気を燃焼室で爆発させ、超高温のジェットをそのまま後方に噴射しています。
ターボファンの場合、内側の筒はターボジェットと同じですが、その外側を通った空気は燃焼せずに、後方まで流れていきます。最後に内側の筒の後方から出る超高温ジェットとミックスされ、やや温度と勢いを落として噴射されています。



参考として実機の写真も用意いたしました。

f4e

有名な西側戦闘機のF-4ファントムⅡを後方から見たものです。
典型的なターボジェットですね。外気と合わせて冷却する気は全くなさそうな噴射です。
内部で爆発が起こっているので仕方ないですが、文字通り爆音がします。
2発のエンジンをガンガン燃やして音速の2倍で飛べます。




b777

こちらは快適な乗り心地のボーイング777のターボファンエンジン。
内側と外側に分かれているのがなんとなく見て取れます。
燃焼させない空気を最終的にどのくらい混ぜるかは「バイパス比」と呼んでますが、内側の燃焼ジェットの何倍もの「ただの空気」を混ぜているのが最近の旅客機です。
高度を上げて「かっとばすぜ」となった際にも速度は音速以下です。
エンジンの真下に居ればさすがに失神するでしょうが、騒音についてはF-4と比べれば囁き声みたいなものです。


超音速戦闘機にターボファンは向かないのかと言えばまったく逆で、のんびり飛んでいる際には燃費が良いに越したことはなく、いざとなれば一気に加速というのが理想。
燃やしていない(酸素が多い)空気を混ぜるということは、アフターバーナー(戦闘機用の追加燃焼式の加速機)との相性が良いとも言えます。メリハリが効いてるんですね。
バイパス比を変えることで様々な用途に使えるのがターボファンなのですが、高バイパス比になればなるほど、真ん中にあるターボジェットが「空気扱い」されていくわけで、もうプロペラだけでいいんじゃないかな?という雰囲気が出て来ているそうです。







(゚Д゚≡゚д゚)「こ、ここ何のブログだっけ?」







このターボファンエンジンの構造から思い出したのがエアフロー付きドリップチップのこと。


(*・ω・)「エアフロー付きドリップチップって何だよ」


という方も居られるかもしれません。


810510

こんなのです。

何のためにドリップチップに空気取り入れ口があるのかといえば、ミストが熱すぎて吸えない場合の冷却や、何となくたくさん吸い込まないと吸った気がしない時、などに使います。


大きなコイルを複数個セットしたRDAなんかを高出力で一気に過熱すると、アトマイザー側のエアフローコントロールを全開にしても足りないことは、よくあります。熱すぎるんですよ。
しかも空気の取り入れ量が多く、それがコイルに直撃していると、塊のような重量級のミストが飛び込んできますので、ちょっと冷静に吸えない状態になります。


そんな時、というかそのくらいしか使い道は無いのですが、エアフロー付きのドリップチップは最終段階で冷えた外気でミストを冷却し薄めてくれる訳です。
代わりに味は薄まりますが、元々そうした状態では味は濃いので、まあいいかなというわけです。


要らない、という方がほとんどでしょうが、普段はリングを回して吸気口を閉じておけばいいだけです。必要な時だけ開く。ターボファンエンジンでいえば、バイパス比を任意に変えられるわけですから、よく考えてみればすごい機能ですよこれ。


普段は必要ないと考えていた機能も、視点を変えることで存在意義が生まれる。
こうしたものを見逃さないようにしていきたいものです。







最後になりますが・・


このエアフロー付きドリップチップの評価を上げる為だけにあの前置き(エンジンの話)があったのかと考えると、そっちの方がすごいと思いません?